無理難題とは「実現が到底不可能な要求」のことを言います。あなたは会社や上司から無理難題を言われていませんか?
会社に迷惑を掛けたわけでもないし、上司に嫌われるようなことをしたわけでもない。なのになぜかいつも無理難題を言われてストレスが溜まっている・・・
無理難題を押し付けられる人にもその原因や特徴があります。
本記事では無理難題の事例に加えて、無理難題を押し付けられやすい人の特徴や、その対策をとりあげています。
無理難題とは?
そもそも「無理難題」とはどういった意味なのでしょうか。
無理難題とは、調べると「実現が到底不可能な注文」・「理屈に合わない無理な注文」・「無理な言いがかり」・「簡単に解決するのが難しい問題」などと解説されています。
要するに、普通に考えて出来そうもないことを要求する無理な注文といったところでしょうか。
そうですね、はっきり言って無理難題は意地悪な要求です。はっきり言って嫌がらせに近いものがあります。
「あれ?気にしてなかったけど、自分はもしかしたら無理難題を言われているかも・・・」と思った方、我慢はよくないですよ。
まずは会社での無理難題のよくある事例を紹介したいと思いますので自分の状況と照らし合わせてみてはいかがでしょうか。
ノルマに関する無理難題
まずは営業職に多いノルマに対する無理難題です。
営業職をやっていると、会社や上司から目標数字を設定される場合が多いのではないでしょうか。
目標を設定することで今なにをすればよいか、どのように動けばよいかを考えることができるので目標数字を設定することは悪いことではありません。
しかし問題はその目標数字が現実的なのかどうかです。
一昔前はどう考えても無理な目標数字を背負わされたものです。しかし今のノルマの目標数字はギリギリ達成出来るか出来ないかくらいの数字を設定されます。
「どう考えても達成できない」数字ではないということですよね?
そうです。運も味方すれば達成できなくもない数字です。
例えば野球で言うホームランです。
1試合で平均4打席ありますが、監督から1試合につき1本は必ずホームランを打てと要求されるようなものです。
運も味方すれば、それは不可能ではありませんが、毎試合、最低1本のホームランを打つノルマなんて、一般的には「実現が到底不可能な注文」だと思いませんか?
しかもホームランが打てない試合が続けば、監督から「休日返上で練習してもいいんだよ?」と言われるでしょう。どこかのブラック会社と同じですね。
「ノルマに関する無理難題」の対策
このノルマに関する無理難題は、特に営業職だと悩んでいる人が多いと思いますが何かいい対策はありますでしょうか?
「無理なことは無理」と言えませんか?一番良いのは上司の言いなりにならないことです。
多少理不尽なことを言われても、上司や会社の言いなりになった方が正直、楽な時もありますので長い物には巻かれる人の気持ちも分かります。
しかしそれでいいのでしょうか?もう一度自分に言い聞かせてください。
仕事を円滑に進めるための会社や上司の指示には従いますが、言いなりにはならないでください。
特に若い方に伝えたい。大切なのは、自分の意思や考えを持つことです。
上司の指示内容や与えられたノルマに疑問を感じたら、その場で理由や根拠を聞くべきです。
例えば「何のためにやるのか?」
「なぜその目標数字に設定されたのか?」
この質問に対して上司から回答された内容にあなたが納得できるならばいいのではないでしょうか。
ん~理屈はわかりますが、なかなかできないですよね。
反抗ではなく、あくまで意見や質問です。仕事に真剣だからこそ、自分が納得できるまで質問したり、確認することは当然のことですよ。
休日に関する無理難題
先ほど「休日返上」というワードが出ましたので休日についてもお話しておきましょう。
会社や上司による「休日」に対する無理難題を言われたことがある人も多いのではないでしょうか。
要は「休むな」ということですよね?
会社は上司が「休むな」というと問題になりますから、休みにくい空気にされるといったところでしょうか。
そもそも目標数字自体が高すぎるだけなのに、達成していない状況で休日が近くなると決まって上司から「休まなくてもいいんだよ?」と言われたり、そういう圧をかけられたりしたことはありませんか?
休日に関しては、例えばあなたのシフトで休日となっている日は休んでいいのです。休日にしかできない用事もあるし、家族との約束もあるでしょう。
それを知ってか、知らぬかは分かりませんが、「予定通りに休まなくてもいいんだよ?」と言われることは「理屈に合わない無理な注文」ではないでしょうか?
あなたから言わせれば、「休日になぜ休日出勤しなければならないのか?」という感情になりますよね。
理由なんてありません。それは上司が嫌がらせで言っていることなのですかから。
「休日に関する無理難題」の対策
休日に関する無理難題で、何かいい対策はありますか?
そうですね、休日出勤は徹底してやらないことです。
上司から与えられた目標が未達成の状態では、たしかに休みにくい時もあるでしょう。
しかし休日を返上してまで、1日出勤したところで何か大きく変わりますか?
その日に、大口の契約が獲得出来る見込みがあるのならば別ですが、1日出勤したところで何も変わらないはずです。
私から言わせれば休日出勤とは、上司に対するパフォーマンスに過ぎません。
上司のイヤミ一つで大切な休日を台無しにするのはナンセンスですし、そんなことをしたら性格の悪い上司が喜ぶだけです。
面白がって、休日前には毎回、「休まなくてもいいんだよ?」というイヤミを言われることになるのは嫌ですよね。
結果が出ても出なくても一生懸命、仕事を頑張ればそれだけでいいのです。休みは堂々と休める人になりましょう。
仕事の無茶ぶりに関する無理難題
指示される仕事の無茶ぶりに関する無理難題もあります。
これはよくありますね。心当たりあります。
例えば大型連休の数日前に、到底連休前には終わらないような仕事を指示してくる上司。
または、残業や休日出勤をしないと到底終わらなそうな仕事を指示してくる上司。
これはもう、実現が到底不可能な注文」・「簡単に解決するのが難しい問題」に当てはまり、立派な無理難題と言えます。
仕事頼む方も空気読んでほしいですよね・・・職権乱用とも思えるひどい仕事の無茶ぶりを何度も受けたこともあります。
「仕事の無茶ぶりに関する無理難題」の対策
このような仕事の無茶ぶりにはどのように対応したらいいのでしょうか?
先ほど例にあげたような「時間的な仕事の無茶ぶり」に対しては、まず期限の延長交渉をしましょう。
1日でも早く終わらせてほしいと頼まれた上司からの仕事の無茶ぶりに対しては、安請け負いせずに、まずは期限の延長の交渉をすることです。
そんなに急いでいるならば、そもそも依頼するタイミングが遅かった上司に責任があります。その責任を全部あなたが被るのは納得がいきませんよね。
一度了承してしまったら、その後、上司に煽られるのが簡単に予測できます。
なので一度、「すぐにやるのは無理」と意思表示をしたり、期限の延長交渉をすることによって、後々、上司から必要以上の文句を言われないように保険を掛けておくことが大事です。
上司から無理難題を言われないようにするために
私もブラック会社で苦労した人間ですが、無理難題を言われる人って要するに言いなりと化している人に多いんですよ。
言いなりか~・・・上司の言いなりにならない為にはどうしたらいいですかね?
その前に、上司の言いなりになりやすい人の特徴をあげましょう。
無理難題を言われやすい人の特徴
- 気が弱い
- 自分の意思や考えがない
- 自分発信ではなく受け身気質
- とりあえず「はい」が多いイエスマン
- 体育会系
え!体育会系の人も言いなりになりやすいんですか?イメージないな・・・
体育会系の人って「先輩が絶対」の考えなので上司の立場だとむしろ体育会系の部下ほど扱いやすい人間は居ないと思っています。
気が弱い・意思が弱い人の場合
気が弱い、自分の意見がないような人は確実に悪い上司の餌食にされます。
なのでこの機会に少しずつでも構いませんので、自分の意見を主張出来るような人間になってください。
人間、すぐには変われませんが、自分が「変わらなきゃ!」と決心さえすれば少しずつでも、確実に変わることができます。
そのためには、まず自分の信念を持つことです。どんな信念でもいいので自分の信念や考えを持つことから始めましょう。
そしてその信念を持ったら簡単には曲げないことです。
これを続けることで「気が弱い」・「意思が弱い」ような人には見えなくなります。ぜひ実践してみてください。
受け身気質の場合
日本人は受け見気質が多いと思います。
まずは他人の意見や態度を見たり尊重したりする気質ともいえるので、受け身気質ということは決して悪いことではありません。
しかしその受け身な気質は、無理難題を押し付けてくるような上司にとってはとても都合のいい気質となります。
上司と顔を合わせる度に無理難題な仕事を押し付けられるようになってしまう前に、受け身な気質を変える必要があります。
対策としては、上司から何か言われる前に自分から発信することを意識してみましょう。
嫌な上司であれば、上司の顔を見る度に、上司の頭を悩ませるような相談をするとかですね。
それいいですね、難易度高めですがそれが出来れば上司は寄り付かなそうですね。
イエスマン・体育会系の場合
イエスマンや体育会系の人は、多少の無理難題や理不尽なことを言っても文句を言わずに言う事を聞くだろうと思われています。
はい、体育会系の人は要注意です。職場でイエスマンになることは非常に危険です。
学生生活と社会は違います。
社会に出ても先輩や上司の言う事は絶対という考えはもう捨てましょう。
たしかに多少の無理難題や理不尽な要求に応えることで、そのガッツや根性が認められて気に入られることはあるかもしれません。
しかし気に入られるだけで終わりです。むしろその要求は悪い方向にエスカレートすることだってあります。
一つ、無理難題な要求に応えてしまうと、次の無理難題な要求を断りにくくなり悪循環が続くようになります。
そのようにならない為には、やはり「上司の言うことは必ずしも絶対ではない」と思うことです。
上司の言うことや指示内容をすぐに請負ったり鵜呑みするのではなく、「これは無理な要求ではないのか?」「理不尽な要求ではないのか?」などときちんと考える自分になってください。
あともう一つ、質問する勇気や断る勇気を持ってください。
上司の言うことに疑問が生じた場合、自分が納得できるまで質問する勇気を持ちましょう。また、納得できない回答であれば場合によっては断る勇気も必要です。
学生生活で養ったそのガッツや根性をぜひ勇気に変えて自分を守りましょう。
上司による無理難題が改善せず辛い人へ
本記事では上司による無理難題や理不尽な要求に対しての事例や対策をテーマに作成しました。
しかし口で言うのは簡単ですが、実際にはなかなか行動に移せなかったり、努力しても上司が相変わらず無理難題を押し付けてきて辛い日々を送っている方も多くいらっしゃることでしょう。
悪いことは言いません、そんな職場は辞めてしまいましょう。
結構簡単に言いますね、でもたしかにそれが極論ですよね。
職場というものは、良くも悪くも人間関係が全てです。
上司や先輩が人格者だという保障はどこにもありません。みな人間であり、性格もそれぞれです。
社会に出れば多少の困難を乗り越えたり、我慢をしなくてはならない時が当然ありますが、限度というものがあります。
その限度は人それぞれなので、自分が「もう限界かも」と感じたら、それが限界のときです。
精神的に弱ると何もできなくなります。早めに転職活動を進めましょう。