飛込み営業って嫌ですよね、出来ればやりたくないものです。特に個人宅への飛込み営業は毎回得体の知れない場所へ飛び込むような気がして恐怖さえ感じる・・。そんな方は一息付きながら本記事をサラっと読んでください。
あの~営業職でこんなこと言うのもなんですが個人宅の飛込み営業が苦手というか、全然話を聞いてくれなくて正直辛いのですがどうしたらいいですかね・・
はい、その気持ち痛いほど分かります。私も個人宅営業をやっていましたが私の時代よりも今はもっと厳しいのではないかと思っています。
え~今の時代の方が厳しいんですか!やっぱり個人宅の飛込み営業は新人の登竜門なのですかね?
本来ならば飛込み営業は会社のサービスや熟知しているベテラン社員や上司、役職者が行うべきかと思いますがなぜか飛込み営業をメインにやらされているのは新人社員や経験の浅い社員が多いですよね。
出来ればやりたくな飛込み営業、さらに個人宅の飛込み営業ともなると心が折れそうな時も多々ありますよね。
結局上司はやりたくないから新人社員や若い社員にやらしているのでは?と思ってしまうのも仕方ありません。
今回は思うところが多々ある個人宅の飛込み営業についてお話してみたいと思います。
個人宅の飛込み営業をやらされる理由
そもそも個人宅の飛込み営業をやる理由を考えてみます。
まず個人宅の飛込み営業はなぜやるのか上司に教えてもらいましたか?
え?契約や仕事を受注する為ですよね?上司からは特に明確な飛込み営業をする理由について説明はなかったと思いますが。
なるほどですね、確かに契約や仕事を受注する目的に変わりはないですがそれは最終目的です。理由や目的も説明されずにただひたすら個人宅に飛込み営業をするにはしんどいですよね。
私は現在、会社で飛込み営業は行わせておりませんが仮に飛込み営業を社員さんにやってもらう場合、契約獲得はさておき次のようなことを優先することを説明します。
幅広い層の人間と触れ合う為
新卒や新人社員、社会経験の浅い社員さんには飛込み営業を通して人間としての成長をしてもらいたいと思います。
せっかく営業職に就いたのならば、嫌なことはもちろんありますが事務職には経験出来ない社会経験を積むことが出来ます。
この経験は将来、あなたが働いている会社で働き続けても、転職しても、独立して起業した時も貴重な経験となり、同時に必要不可欠な経験となることは間違いありません。
特に個人宅の飛込み営業は、老若男女とても幅広い層の方と触れ合うことが出来ます。
これを続ければあなたは話相手の属性や性格によって自分をその相手に合わせて会話が出来るようになります。
これを1ヵ月、2ヵ月、半年、1年、2年と続けていけば事務職の人とは比べ物にならないくらい社会経験を積むことが出来ますし、人に合わせた会話スキルを実践で磨くことが出来きます。
でも時代は非対面式、オンライン上で完結する仕事が増えているのでそういったスキルは必要なくなるのではないでしょうか?
主にオンラインで契約を受注する会社の経営者さんもみな社会経験や会話スキルは間違いなく持っていますよ。
このように個人宅への飛込み営業をする理由として幅広い層の人間と話したり交渉したりすることで社会経験を積んだり会話スキルを磨かせる目的があります。
なるほど、会社や上司がそういった意図をもって私たち新人社員や経験の浅い社員に飛込み営業をさせているならばなんだか納得せざるを得ませんね。
自社のサービスや商品を熟知する為
次に自社のサービスや商品を社員に熟知させる目的で個人宅への飛込み営業をさせることもあるでしょう。
それは大丈夫です。自社のサービスや商品については社内勉強会や研修を受けたので内容は覚えています。
ところが実際に飛込み営業を続けると予測していなかった質問にあったり細かい内容を確認されたりして回答や返答に困るシーンが出てきます。
営業職では飛込み営業の前にシュミレーションしたり、社内勉強会や研修を行い、自社サービスや商品の内容を完璧に覚えたつもりでも実践ではほとんど使わない内容のものばかりです。
実際の飛込み営業先では研修で練習したような優しい質問は出ません。実際にはイレギュラーな質問ばかりですよ。
自社のサービスや商品を理解しているつもりでも実際にお客様からのイレギュラーな質問に答えられないケースがあります。
しかし自分が答えられなかった内容について会社に戻り、内容を確認する。
こういった『質問に答えれれない→確認する』ことを繰り返すことによりやがてあなたはイレギュラーな質問にも対応出来るようになってきます。
そのうち自社のサービスや商品について自分が熟知していることに気付きます。ズバリこれが会社があなたに個人宅への飛込み営業をさせる目的でもあるのです。
なるほど~勉強会や研修ではあくまで飛込み営業の基本の『き』であり、あとは実際に飛込み営業に行くことによって商品知識を高める目的があるのですね。
そうですね、全ての会社でそういった意図があるかは分かりませんが私が社員さんに飛込み営業をさせるならば契約獲得よりもそういう意図を社員さんに伝えますね。
営業スキルを磨く為
その他、先程の内容と重複してしまう点がありますがやはり実際に飛込み営業の経験を重ねることによって何よりも営業スキルが磨かれるというメリットがあります。
基本的に飛込み営業、特に個人相手ではノーアポイントで訪問するので基本的に話をまともに聞いてくれないことが多いです。
話を聞いてくれないことが多いというより、私の場合、全く話が出来ません!
安心してください、それが普通です。だからこそ話を聞いてくれるお客様に出会ったらあなたの営業スキルを磨く貴重な経験を積むチャンスなのです。
話を聞いてくれないことが普通である個人宅における飛込み営業で、話を聞いてくれるお客様に出会えたらそのお客様はあなたの会社のサービスや商品に興味があるかもしれません。
最初は緊張してうまく受け答えが出来ずに失敗するかもしれません。
しかし『何が駄目だったのか?』を自問自答を繰り返し、次にその経験を活かす。そういったことを繰り返すことにより間違いなく自然とあなたの営業スキルが磨かれていきます。
会社があなたに個人宅への飛込み営業をさせる目的にこのように営業として成長してもらいたいという親心があるかもしれません。
個人宅への飛込み営業をやりたくない時は
個人宅への飛込み営業をする目的は何も藪から棒に飛び込ませることだけではなく、そのような目的もあるということでちょっと気が楽になりました。でもやはり心が折れそうなあるのですが・・・
何も馬鹿真面目に飛込み営業をやらなくてもいいのでは?私が営業をしていた時は普通にサボっていた時もたくさんありますよ。
え~!意外です。サボっても・・・いいんですか?
営業ならば上司や会社にバレないように息抜きするテクニックも必要ですよ!
大きな声では言えませんが毎日毎日個人宅への飛込み営業なんて辛すぎませんか?
営業職はあらゆる職種の中で精神的には一番きつい職種であるのにも関わらず決まった休憩時間が無いですよね。
逆に言うと営業職は自分で仕事を管理出来るのです。
その日の仕事量は自分でコントロールし、休憩時間も自分で決めていいのです。
基本的に営業は外出しているので好きな時に休んで好きな時に飛込み営業に向かえばいいのです。もっと気楽にやってください。
でも朝礼の時に行動予定を発表したり、その日の目標飛込み訪問件数に達しなかった場合は上司に何と報告すればいいですか?
目標訪問数が足りなかった場合は2件目に訪問したお客様のところで無駄に話が長引いたとか適当にごまかせばいいじゃないですか。実のならない長話に付き合わせられることなんてしょっちゅうあるものですよ。
営業活動はイレギュラーの塊です。
特にノーアポイントで行う飛込み営業が計画通り、予定通りに終えるなんてことはありえないですし逆に毎回「予定件数回ってきました!」という社員さんの方が怪しいです。
例えば「午前中の2時間で個人宅に10件訪問するぞ!」と意気込んで外出しても1件目の個人宅で思わぬ長話になり1時間以上話してしまったなんてことも多々あります。
しかも話が長引くお客様に限って見込みが無いんですよね。
だから会社に戻った時は「目標件数行けませんでした」ではなく、「見込みがあるかまだ分かりませんがお客様と1時間以上話をすることが出来きました」の方がいいと思います。
個人宅への訪問営業なら法人営業とは違って上司はその事実確認のしようがありません。
なので多少ごまかしても嘘だとういう証拠はありませんから、飛込み営業に疲れた時、やりたくないはごまかして自分を休ませましょう。
個人宅への飛込み営業のコツ
もっと気楽に考えればいいのですね。上司に裏をとれない言い訳をいくつか考えてみます。最期に個人宅への飛込み営業におけるコツはありますか?
正直、個人宅への飛込み訪問は訪問相手が個人なので相手の都合や心理状態に影響されますし、何より『運』もありますね。でもこれじゃ参考にならないでしょうから私が実践していたことをお話してみましょう。
見た目、第一印象が大事
やはり初めて会う人と話すときは第一印象が大事です。
見た目、格好は特に気を付けていました。
メラビアンの法則はご存じでしょうか?この法則によると人の第一印象は3秒~5秒で決まると言われています。
スーツの場合は基本的なことですが老若男女受けが良い当たり障りのない色で無地がいいと思います。
飛込み営業においては服装の個性は不要です。必要なのは人間性の個性。
今、大事なこと言いましたよ、個性は大事ですがそれは服装や髪型ではなく人間性で個性を主張しましょう。
いくら受けのよい人間性における個性を持っていても見た目で敬遠されたら勿体ないです。
まずは見た目で「この人は感じが良さそうだな」と思わせるような見た目、格好を心掛けましょう。
最近男性で流行っている髪型で刈り上げやツーブロックも清潔感があっていいのですが地肌が見えるほど刈ってしまうと年配や女性からすると怖い印象を与えかねないので刈り上げは地肌が見えない程度に抑えることをおすすめします。
「見られている」を意識する
個人宅へ飛込み営業する場合、家の付近に車を停めた時からお客様から見られていると意識しましょう。
まずは車の停め方、路駐するならば他の車が通り抜けしやすいようきちんと真っすぐに寄せて停めることが大事です。
見知らぬ車が自宅付近に停まったら家の人はカーテンの隙間や防犯カメラなどで見ています。
明らかに近所の迷惑となるような車の停め方をするとその時点であなたの印象は悪くなります。
インターホンもモニター付きの場合、呼び出しボタンを押した瞬間から家の人は液晶モニターでどんな人が訪問してきたのかじっくりと見ています。
家の人が応答して初めて液晶モニターにあなたの顔が映るのではなく、呼び出しボタンを押した瞬間からあなたの顔は映し出されていることに気を付けましょう。
そうなんですか!知らなかったです。明らかに家に誰か居そうなのにインターホンを押しても応答してくれなかったことがあるのですが私の見た目の印象が悪かったんですかね。
モニター越しだと普段感じのいい人でも真顔だと人相が悪く見える人もいますからね。それに音声も拾われるので応答してくれなかった場合に舌打ちなんかするとそれも聞こえてしまいますので十分に気を付けてください。
留守又は居留守の場合は一言書き添えた名刺を
全てを見られているということを意識してインターホンを押しても留守や応答が無かった場合は丁寧な字で一言書き添えた名刺をポストに投函してその日は帰りましょう。
居留守を使うお客様の場合は、何か目的で訪問して来たのか分からないので応答したくない人もいます。
なので簡単な訪問目的や自社のアピールを箇条書きで書いた名刺をそっと置いて帰るのも一つの手段です。
私はこの方法でお客様から電話をいただいたことも何度かあります。また、次に訪問する時にもしかしたら興味があって応答してくれる可能性も出てきます。
この名刺置き手法の目的は飛込み訪問に費やした時間を少しでも無駄にしない目的にあります。
訪問して留守の場合、何も残さずに帰ることは何もしていないことと同じです。
何か形跡や訪問した目的を残した方が時間を無駄にしたことにはならないからです。
確かにそうですよね、必要無かったら捨てられるだけですし確かに何もしないよりはいいですね。
話をすることが出来たらまずは感謝の気持ちを伝える
仮に話を聞いてくれることになったらまずはそのお客様に感謝の気持ちを伝えてから話し始めましょう。
すみません、感謝の気持ちとは具体的にどういったことでしょうか?
そうですね、「お忙しいところ急な訪問にもかかわらずご対応いただきありがとうございます」的なことを言えばいいと思います。とにかく家の人は映画を観ているかもしれない・食事をしている時かもしれない・昼寝をしてるかもしれないかもしれませんからね。第一声はそんな方への気遣いの言葉が必要です。
飛込み営業がうまくいっていない時に話を聞いてくれるお客様に出会えると、つい興奮して自分の伝えたいことや話したいことを優先してしまいがちです。
しかしその欲はグッとこらえて、まずは対応してくれたことに感謝の気持ちを伝えます。
この気持ちを伝えることで第一印象を更に上げることが出来ますのでその先の話の展開をしやすくなります。
話をすることが出来たらそれは一つのゴール
話を始めることが出来たらどんな話をすればいいかコツはありますか?
そうですね、でも個人宅における飛込み営業では話を始めることが出来たならそれは一つのゴールとして考えてもいいのではないでしょうか。正直なところここから先は商材によって話の進め方やアピールする為の戦略が異なります。
門前払いが普通である個人宅への飛込み営業では話が出来た時点で一つのゴールです。
多くの営業さんはここまでたどり着くまで苦労するでしょう。
ここから先は別の話になるので本記事では詳しくお話はしませんが代表的な例を挙げて今回のところは終わりにしたいと思います。
例えば化粧品や食材、物を売りたい場合、私ならばその日は営業せずに簡単な商品紹介と無料サンプルを渡して次回に繋げます。
住宅や土地、不動産のような大きな契約を目的としている場合、私ならば営業話はせずに世間話をして人間関係の構築を優先して人間性を売りこみます。
あとはリフォームなどの提案をしたい時はあとでじっくりと読めるチラシや書面を手渡ししてその反応を注視します。タイミングが良いと判断すればご参考までに無料見積りのご提案をしたいところですね。
商材によって話の進め方が違うというのはそういう事なのですね、ならば自社の商材をどのようにして興味を持ってもらいどのようにして購入してもらうか自分なりに戦略を立てることが大切ということですね。
その通りです。商材によって短期決戦なのか長期決戦なのか分れますからね。ご参考になったかどうかは別として今回のお話はこんなところで宜しいでしょうか。では個人宅における飛込み営業についてポイントをまとめたいと思います。
個人宅における飛込み営業のまとめ
〇個人宅の飛込み営業は会社や上司の目的があってやらされている
〇個人宅の飛込営業は社会経験や会話スキル、営業スキルがレベルアップするだけでなく自社商材の熟知にも繋がる
〇個人宅営業をやりたくない時はサボる
〇個人宅の飛込み営業は話が出来たなら一つのゴールである
個人宅の飛込み営業はやらされているだけではなく、将来自分の肥しになることを意識するといいでしょう。でも中にはボロ雑巾のように社員さんを使い捨て扱いする上司や会社もありますので自分なりに線を引いてその一線を越えるようであれば異動願いや転職を視野に入れてくださいね。